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四馬路(スマロ)にて

ディックミネと同世代ではないが彼が歌った“夜霧のブルース”は何となく知っていました。
この歌の歌詞に
 
  ♪夢の四馬路(スマロ)か虹口(ホンキュウ)の街か♪
 
と言うフレーズが出てきます。 中国語を習い始めた頃にふと・・
 
  “四馬路(スマロ)”とは何語なのだろうか・・? と・・
 
中国語(中国の標準語)なら(シーマールー)となり日本語なら(シマロ)と思うが・
 
上海の知人に聞いたら、上海語では・・? と教えてくれた、なら虹口(ホンキュウ)
はと聞いたら常州語ではと言われた・・が、どうもあやふやで・・
知人の回答が正しいのか否なのかは不明ですが、当時の日本人にとっての憧れの街の
四馬路(スマロ)や虹口(ホンキュウ)はどんなんところなのだろうか・・
と以前から思っていました。
 
四馬路の場所はどこだろう・・とネットで調べたら人民公園そばの福州路との事で
かなりビックリしました。
それは私が上海出張中の常宿(上海王宝和大酒店)のすぐそばだったからです。
 
 
人民公園は以前競馬場だったのでそれに沿って二馬路、三馬路、四馬路と云われた・
との、現在は九江路、漢口路、福州路などの中国の都市の名前になっています。
 
今の四馬路は東京神田の書店街のような場所になっていて上海書店城と云う大きな書店
があり私は何度も行っていました。
日本の翻訳本も多く何故が東野圭吾の本が多数あります。 先日そこで私は村上春樹と
村上龍のダブル村上本を買いましたが・・
 
この周辺は高層ビルも多く綺麗な街並みですがホテルの部屋(20階ぐらい)から高層ビル
の谷間に開発に取り残された古い一角が見えます。
 
  この地価の高い上海であそこは何なのだろう・・と思っていましたが・・
 
  そこがディックミネの歌う♪夢の四馬路(スマロ)♪でした・・
 

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今回その狭い古い街を歩いて見ました。
 狭い路地を入ると100年前の世界がそのまま残っていて
“夜霧のブルース”のすこしばかりの退廃的なメロディーが浮かびます。
 
  ここは明らかに当時の歓楽街の跡地ですね(麻薬や売春宿など・・)
 
日中戦争の前だと思いますが当時の日本人はこの四馬路でどんな希望を見たのだろうか・・?
 
ビルの谷間の不思議な空間で私は
 ♪夢の四馬路(スマロ)か・・♪と呟きました。