コンテンツへスキップ

虹口(ホンキュウ)にて

虹口が具体的にどの場所なのかは確認できないが地下鉄8号線に虹口サッカー場前と云う駅が
有り、その駅を降りると大きな魯迅公園があります。 その公園は以前は虹口公園と云われて
いて、その周辺がかつての日本人街だったので、“夜霧のブルース”の虹口(ホンキュウ)は
恐らくこのあたりだと思います。
 
魯迅を支援した内山書店も公園のすぐそばに記念館として残っています。
 
1931年4月29日に日本政府は天長節のお祝いをこの公園で行いましたが、そこで事件が起きます。
 
 “上海天長節爆弾事件”
 
ですね・・韓国人右翼活動家の尹奉吉による爆弾テロ事件です。
日本の幹部2名が死亡し数名が重傷を負いました。
重傷者の一人には上海公使の重光葵(後の外務大臣)がいて、その時の負傷で片足を失います。
重光葵(マモル)は敗戦後、丸の内第一生命ビルでマッカーサーとの実務交渉を行い戦後の日本
の復旧の条件を整えた人ですね(湯河原に記念館がある)
 
加害者の尹奉吉は英雄とされ魯迅公園に梅園と云う名前の記念館に祭られています。説明分を
読むと韓国内にも記念碑が有るようです。
その周辺に魯迅のお墓と日中友好碑のようなものが有ります。
 
歴史の事実はどこから見るかにより全く解釈が異なりますね。
かたや英雄と評価され、かたや犯罪者として処罰る・・ですね
 

20170710_151011

この場所はイギリスが先に統治し、その後、日本が租借し、中国、朝鮮半島、日本のそれそれの
思いが複雑に絡み、その事件が起きました。その場所が虹口という場所と思います。
 
ディックミネの歌う甘酸っぱい雰囲気は全くなく、私には近代史の複雑な匂いが充満している
と感じましたが、周辺のベンチでは中国の老人がトランプや散歩、ダンスなどをして楽しんで
います。
 
虹口(ホンコウ・・中国語の読み方)が、なぜディックミネが虹口(ホンキュウ)と歌うのか
は分かりませんでした・・